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家づくりコラム 2021.10.14
「窓」と「採光」について考える
こんにちは、坂根工務店の塩見恭子です。
今回は「採光」についてのお話です。
「採光」というと、いかにして直射日光を取り入れるかと考えがちですが、必ずしも室内を明るく保つだけが「採光」ではありません。
光がまぶしく感じることはありませんか?
たとえば、朝、東の窓から入る日差し。
読書や書き物をしているとき、パソコンを使っているときの直射日光。
とくに中高年になると、老眼や白内障による眼精疲労で光をまぶしく感じる方が多くなるようです。
寝室は朝日を入れてすっきり目覚めたいという人もいれば、ほのかな明るさで十分という方もいるでしょう。それこそ、夜勤のあるご家庭ではできるだけ直射日光を入れない工夫が必要です。
ワークスペースや趣味の部屋などは、明るすぎない落ち着いた雰囲気の方が集中できるという方も多いでしょう。
窓の位置や大きさは、基本的に「光の入り方」「風の通し方」「見た目」という3要素を意識して、検討します。
意匠に関しては、室内から外を見たときの景色だけでなく、外から見たときの窓の配置といったデザインも考慮します。
逆にいえば、そういった3要素を満たしていれば、必ずしも窓を大きくとる必要はないということです。
ある事例では、お施主さまが「ホテルのような落ち着いた感じ」を要望されたため、中庭に面したスリット窓や地窓を活用し、直射日光の入らない家づくりを行いました。
間接照明のような優しい光が室内をほのかに照らし、楚々とした静けさを感じさせます。
大きな窓からふんだんに光を取り入れたLDKには陽だまりのような暖かさがありますが、こうして最小限の光で照らす空間にも、また違ったよさがあるのではないでしょうか。