四季と一緒に暮らす、余白の家
舞鶴市 I様邸
INTERVIEW お客さま物語
結婚から一年半。ふたりでの生活にも慣れてきたことから、「そろそろ家づくりを始めようか」と。
そのタイミングで第一子の妊娠がわかり、ご夫婦とお腹の赤ちゃん3人での家づくりがスタートしました。
そんなI様に、完成した家の様子や坂根工務店との家づくりについて感じたことなど、お話を伺ってまいりました。
80坪の土地に建てる新築2階建て
「土地を探しているんですが…」とお電話をいただいたのが、I様との最初のコンタクトでした。
まずは土地探しからお手伝いさせていただくことになり、その後は当社主催のセミナーにもご参加いただきました。
ご希望内容の聞き取りのため、改めてお打ち合わせの席を設けたところ、実はすでに仮押さえしている土地があるとのこと。ご主人の実家近くで土地を探しており、見つけた土地が80坪。
「80坪の土地ってどうですか?」と質問され、「かなり大きいですよ」「庭も広くとれそうですね」とお伝えしました。
あとから聞いたところによると、奥様の職場の先輩が当社のお客さま。家に遊びに行かせてもらったところ、「木をふんだんに使った感じが、すごくよかったんです」と。
ハウスメーカーやほかの工務店の見学会へも足を運んだそうですが、最終的には家の雰囲気と担当者の対応が決め手となって、当社へご依頼くださいました。
仮押さえしていた80坪の土地を購入し、新築計画を本格的にスタートすることに。
当初I様は、平屋にするか2階建てにするかで迷っていらっしゃいました。
敷地が広いので、平屋でもよかったのかもしれません。しかし、家は一生ものです。平屋のメリット・デメリット両方を知ったうえで選択していただきたい。
そこで、当社で作成している『平屋住宅を建てる注意点とメリット・デメリット』という資料をお渡ししました。
「その資料のおかげで、日当たりのこと、プライバシーのことなど、平屋のことを深く知ることができました。そのうえで、自分たちには2階建ての方が合ってるね、と」
楚々とした空間、開放的な吹き抜け
I様のお住まいは、灰色がかった白に木目調をアクセントにしたシンプルモダン。
当社へご相談に来られた際には和モダンな外観を希望されていたのですが、提案したプランを見てびっくり。
「思ったよりも、和でした」
と、当時を振り返って笑う奥様。
坂根工務店の『和風』といえば、本格的な数寄屋建築を意味します。そのため、『和モダン』にアレンジしても、見る人によってはかなり和の要素が強く感じられるようです。
そこで、改めてお互いの認識を深めていった結果、芝生の庭と相性抜群のシンプルモダンな外観が完成しました。
玄関まわりには、桁や垂木を見せた伝統的な腕木庇と豆砂利洗い出しで、少し和の要素を。
玄関を開けると、ポーチと同じ豆砂利洗い出しで仕上げた玄関土間と格子戸。楚々とした趣ある空間と開放的な吹き抜けが、訪れる人を出迎えます。
そんな玄関の吹き抜けは、I様たってのご希望でした。
お二人とも玄関に吹き抜けのある家で生まれ育ち、上部へ抜ける感じや高窓から光の降り注ぐ雰囲気に、思い入れがあったようです。
カラフルなおもちゃが可愛いナチュラル空間
玄関を入ると、左手に和室があります。
スリッパを脱ぐための踏込を設けた和室は、独立した客間としての使用を想定しています。これなら、急な来客があっても慌てる必要ありません。
LDKに隣接しているため、普段は間仕切りを開放してリビングの一部として使用。室内遊具を置いて、昼間は子どもの遊び場に。夜は畳の上に布団を並べて、川の字で寝ているのだとか。
「2階建てですけど、今は1階だけで平屋生活をしています」
と、奥様。
やがて、子どもが自室で眠るようになり、ひとりの時間を必要とするようになったら、2階建て生活に。
我が子が大人になって巣立ったあとは、この和室が再び寝室となって、今度はご夫婦ふたりの平屋暮らしが始まるのかもしれませんね。
キッチンはLDKの中心に据え、回遊できる動線を取り入れました。
洗面脱衣室は、キッチンのすぐ隣。台所仕事の合間に、洗濯したりお風呂の準備をしたりと、効率的な動線で家事のストレスも最小限に。
さらに、家事動線上に1畳分のクローゼットを設け、ご主人のスーツや子どもの服・おむつなど、毎日使うものを収納しています。
収納といえば、リビングへ入ってパッと目を引くのがキッチン対面のボックス収納。
知人の家に、これと同じような扉付きの収納棚があり、
「リビングで使うものは、全部ここに収納している」
と聞いて、アイデアとして取り入れたそうです。
スペースの都合で扉のないオープン収納になりましたが、白と木目のシンプルナチュラルなインテリアに、カラフルなおもちゃや絵本の表紙がかえって可愛らしい雰囲気を添えています。
坂根工務店を一言で表現すると❝質の高い❞会社
「一度、自分で考えた間取りを持って行ったこともあるんです」
と、奥様。
とてもよく考えられた間取りでしたが、ただひとつ和室が家の真ん中、北側に配置されている点が気になりました。
そこで、
「これでは光と風が入りにくく、和室単体で使用すると考えたときに心地よさに欠けてしまうのでは」
と、アドバイスさせていただきました。
「その間取りは私がとても気に入っていたものだったので、指摘しにくかっただろうと思います。だけど、最終的に提案していただいたプランではLDKも和室もすべて南向き。結果的によかったと思っています」
と、奥様。
「とにかく、プランはたくさん描いてもらいました。10枚? 15枚くらいあったかな? 私たちの言うことがコロコロ変わるので、大変だったと思います」
I様と坂根工務店、両方の想いが詰まった15枚のプラン。そのなかから選んだ1枚には、きっと何にも代えがたい価値があるに違いありません。
着工してからは、週末ごとに現場を見に行っていたというI様。
「ほかの会社では、工事中1回しか入れなかったという話も聞きますが、坂根さんは『空いてる時間はいつでも見ていいよ』とおっしゃってくださったので」
少しずつ完成していく様子を見ながら、自分たちでクロスや建具などを選ぶのも楽しかったそうです。
「悩んだときは、大工さんに意見を聞いたりして。現場監督さんは、とても明るく話しやすい人でした。いつも親身に話を聞いてくれるので、気になることがあれば現場へ行って相談したり」
自分たちの想いが、1つひとつの過程に反映されていく。
「とにかく、“一緒につくっている感”が強くて、愛着もひとしおでした。ニッチの大きさとか、全然わからないんだけど聞いてくれることがうれしかった」
と、顔を見合わせて笑うご夫婦。
「坂根さんは、一言で表現すると“質の高い会社”」
そう言ってくださったのは、ご主人です。
「安いとはいえない。ローコストメーカーなどに比べると、やはり値は張ります。だけど、それに見合っただけの質の高さがある。技術・品質はもちろん、スタッフの皆さんの対応などもすべてひっくるめて、“質の高い会社”だと思っています」
そんなご主人は、お引き渡しの当日。担当営業、設計士、現場監督、1人ひとりに対して、感謝の気持ちを伝えてくださいました。
自分だけに向けられた言葉に大変感動したのを、昨日のことのように覚えています。
空間の余白は、心のゆとり
I様邸の階段を2階へ上がると、造作カウンターと本棚を備えた4畳ほどのホールがあります。
意図して設けたものではなく、理想の間取りを追求するなかで、結果的にできた空間でした。
このような空間の余白は、子どもの遊び場として、ご夫婦の趣味のスペースとして、あるいはセカンドリビングとして。ご家族の暮らしに合わせて、自由な発想でお使いいただくことができます。
そういう意味では、1階の和室もまた空間の余白のひとつといえるのかもしれませんね。
そして、それは屋外空間も同じ。
ハナミズキが植えられた芝生の庭。駐車スペース横の家庭菜園。目地にタマリュウを植えたコンクリート敷きのアプローチ。
「今は、芝生も枯れて茶色くなっています。ハナミズキの枝には、雪が積もっているんですよ。春になると芝生が緑になって、ハナミズキがきれいな花を咲かせてくれます」
庭を眺めて、四季の移ろいを楽しむI様。空間の余白は暮らしのゆとり。ひいては心のゆとりにもつながるのかもしれません。
これからが、長いお付き合い。
素晴らしいお客さまにめぐり逢えたことに、私どもも感謝の気持ちを忘れることなく、これからの関係を大切に育んでいきたいと思います。
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