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家づくりコラム 2021.01.07

Q&A「地震に強い家って、どんな家?」

こんにちは、坂根工務店の塩見恭子です。

『耐震等級』という言葉をご存じですか?

品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)で定められた住宅性能表示制度の等級の1つであり、等級1から3までの3段階に分かれています。

『耐震等級1』がもっとも耐震性が低く、等級が上がるほど地震に強い建物になります。

日本における耐震基準のターニングポイントは、1981年と2000年。

1981年に改正された基準を新耐震基準、木造住宅を対象に行われた2000年の改正を2000年基準といいます。

建築基準法で規定された耐震性能は『耐震等級1』に該当し、震度6~7の地震がきても倒壊・崩壊しないとされています。

 

 

現行の耐震基準『耐震等級1』に適合した建物であれば、命の危険はないでしょう。『耐震等級2』『耐震等級3』であれば、さらに安心です。

しかし、新耐震基準や2000年基準に適合していれば、大地震が起きても絶対に倒壊しないのかというと、必ずしもそうとは限りません。

2016年の熊本地震では、『耐震等級1』『耐震等級2』の住宅が倒壊しています。

原因は直下率。耐力壁の上下(1階と2階)のバランスが悪かったことに起因しています。

つまり、設計上の問題ですね。

「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」によると、設計だけでなく施工ミスがあった可能性も指摘されています。

この結果からも、「地震に強い家」は耐震等級だけでは計れないことがわかります。

建物の耐震性に加え、しっかりとした地盤、適切な設計、確実な施工があってこそ、本当の意味で「地震に強い家」が成り立つのです。

すべての建物を『耐震等級3』で建てることができれば間違いないのでしょうけれど、性能を高めれば、それだけコストもかかります。

耐震性以外にも、住まいに求めるものはあるでしょう。
実際、暮らし方を重視したプランにした結果、耐震等級3が叶わなかった事例もあります。

しかし、それはお客さまが坂根工務店の設計・施工に信頼を置いてくださっていたからこその選択だったと考えています。

『耐震等級』という表示だけにとらわれるのではなく、私たちはこれからも信念を持って設計・施工に取り組むことで、ご家族の安心・安全を高めることに尽力していきます。

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