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家づくりコラム 2021.07.20
古民家はなぜ夏涼しいのか?
こんにちは、坂根工務店の堂本です!
中に入ったことのある方ならおわかりでしょうけれど、古民家は夏でも本当に涼しいです。
一歩足を踏み入れると、冷やっとした空気に包まれます。
これは古民家に使用される材料の特性によるもので、たとえば伝統的な三和土(たたき)土間。
熱伝導率の高い材質でつくられたこの土間が、熱を吸って空間をひんやりと保ってくれます。
室内の壁や床も、漆喰などの塗り壁や無垢の板で仕上げているため、自然素材特有の調湿作用でジメジメすることがありません。
建築材料だけでなく、構造や間取りにも涼しさの秘密があります。
今の家より屋根勾配が急なので、必然的に小屋裏が大きくなります。この小屋裏が断熱層となって、室内へ熱を通しにくくなるのです。
同様に、家の中と外をつなぐ縁側にも断熱層としての役割があり、室内が暑くなるのを防ぎます。
風通しがよいのも、夏涼しい理由のひとつですね。
筋交いがなく、太い柱と梁で建物を支える古民家は、間仕切りの多くが壁ではなく建具です。
夏になると建具をすべて取り払ってしまうので、とても風通しがよいのです。
掃き出し窓からの直射日光を深い軒でさえぎりつつ、風をしっかり通すので、真夏でもエアコンいらずです。
軒や庇以外にも、窓の外に落葉樹を植える、夏場だけすだれやよしずをかける、朝顔やヘチマで緑のカーテンをつくるといった方法でも、直射日光による暑さは軽減できますよ。
このほか、犬走り(基礎の外周に設ける通路)をコンクリートではなく砂利や土で仕上げると、照り返しを防ぐことができます。
打ち水なども効果的に活用したいですね。
また、夏の風物詩でもある風鈴は、その爽やかな音色が心理的に暑さを和らげます。
自然のリズムは人々に癒しの効果を与えるともいわれていますので、今年の夏にちょっと試してみてはいかがでしょうか。