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施工事例 2023.08.17
これぞ坂根工務店の手仕事!事例を探求(後編) 〜60代の暮らしを引き継ぎ向上させるリノベーション〜
こんにちは、坂根工務店の堂本です。
前回に引き続き「わびさびの心を残す住まい」をご紹介します。
後編は、暮らしやすく改修した和モダンな居住空間をお届けします。
わびさびの心を残した和モダンな空間
こちらは旦那様のお母様のための洋室です。
改修前と同じ場所に設け、窓からは慣れ親しんだ景色を眺めることができるお部屋です。
以前はカーペット敷きの空間でしたが、使いやすいようにフローリングに張り替えています。
また家の窓は全体的に断熱ガラスに変更していて、快適性を向上させました。
ご夫婦が過ごすリビング空間です。
実は改修前の【居間・台所・食堂・寝室】は増築された下屋にあり、昔土間であった箇所に床を張って設けられた空間。そのため家の中には30cmの段差があり、暮らしにくさが否めない状態でした。
下屋(げや)…母屋の屋根より一段下げた位置に建てられた屋根とその下の空間のこと。
昔土間であった箇所は天井高が低く、座敷に合わせて床の高さを揃えることができないため、低い床部分に合わせてフラットにしました。以前の掃き出し窓は腰窓のような雰囲気になりましたね!
改修前は天井が張られていた箇所は、天井板を取り除き高天井の開放的な空間に生まれ変わりました。
床のフラット化により座敷との間には更なる段差が生まれたため、もう一段緩やかな階段を設けました。
既存の欄間は以前の場所で家族の暮らしを見守ります。
座敷を通して南側のお庭を眺めることができます。
▲改修前の座敷
改修後、リビングとつながった食堂。
用途に合わせてリビングとの間を障子で間仕切ることができます。
こちらの写真を見ると分かるように、改修の際に建物の老朽化を支えるための柱や梁を新設しました。
よく見ると既存の木材と新設された木材が設置されていますが、古材に合わせて塗装を施して上手く馴染ませています。またそれぞれ構造部には粘弾性のダンパーを設置して耐震補強を行いました。
キッチンは既存の位置とほぼ変わりませんが、北側のお庭を望めるように向きを変えて配置しています。
以前よりも幅広のシステムキッチンを設置し、広い空間を伸び伸びと使えるように変更しています。
↑改修前のキッチン
先日お施主様ご夫婦にお会いすることができ「何不自由なく気持ち良く暮らせています。母も喜んでいました。」と嬉しいお言葉をいただくことができました。
前編・後編で、施工事例には書かれていない古民家リノベーションの様子を解説いたしました。
古民家には長い年月をかけた味わい深さがあります。
私たちが持つ伝統の技術を活かして、今回のような貴重な建築を残すリノベーションをこれからも手掛けていきたいと考えています。
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