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こんにちは、坂根工務店の堂本です。

今回ご紹介するのは歴史ある地域に馴染む「数奇屋建築」の技法を結集した、和風の二世帯住宅です。
前編「家づくりの背景」「外観〜玄関」、後編「室内・階段」の2回に分けてお届けします。

2世帯住宅を建てるきっかけとご要望

施工事例「日本の美を感じる家」より

奥様の退職を機に水回りのリフォームを考えていたところ、長男さんご家族のUターンの時期が重なり思い切って母屋を二世帯住宅にすることになりました。
(リフォームから建て替えに踏み切るために、たくさん悩んでいらっしゃいました。)

今回の施工場所は歴史を感じる地域。周囲には、和の風景が広がっています。
①趣ある環境に馴染む外観であること②現代の暮らしにあった内装・間取りをご依頼いただきました。

そこで当時営業担当であった私は、弊社が持つ「数奇屋造り」の技術を使った外観デザインと「現代的な暮らしやすさ」を兼ね備えた住まいをご提案させていただきました。

数奇屋造りとは…茶室(数寄屋)風の建築のこと。

日本建築の魅力を感じる、外観と玄関

繊細な屋根組みによる切妻屋根が重なり、おおらかな雰囲気が漂う外観。
歴史のある和の景観に自然と馴染むデザインです。

この家のチャームポイントの「丸窓」。
照明をつけると月のように光が浮かぶ印象的な窓。
懐かしさと和の心を感じられます。

数寄屋建築に合わせて、心和む和風庭園をつくりました。
庭の草花を楽しむことは、数寄屋建築の醍醐味でもあります。

数寄屋建築の技法はこちらにも。
深く延ばした軒(のき)は夏の直射日光を遮り、暑さを軽減してくれます。
雨の日でも、窓を開けて過ごすこともできますよ。
「夏は涼しく、冬は暖かい」日本独自のパッシブデザインです。

玄関の造りにもこだわりが詰まっています。
和風の玄関ならではの設計で、広い取次スペースに上がりやすい式台を設けました。
お客様をお迎えしやすいよう、直接和室にも入れるようになっています。

和風玄関の造りについてはこちらの記事をご覧ください。
→【玄関ホールのススメ】和風・和モダンな玄関のインテリア｜坂根工務店の家を最大限に活かそう！

玄関は収納を挟み、双方から入れるように設計しています。
和室側はお客様用として。シューズクロークがある側は家族用として使いやすさを考慮。
学校のような下足箱は、二世帯家族にとって使いやすい形です！

玄関横に設けた和室は、伝統に基づいた格式のある設計にしています。
選りすぐりの素材や細かな造作を用いて、上質な和室に仕上げました。

次回後編では、室内について解説します。お楽しみに〜！