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施工事例 2023.07.13
これぞ坂根工務店の手仕事!事例を探求〜良質な木造建築を引き継ぐ〜(後編)
こんにちは、坂根工務店の林です。
前回に引き続き「古材が見守る新しい我が家」をご紹介します。
後編は、古材の魅力と和の趣を感じられるこだわりの居住空間をお届けします。
日本の心を後世につなぐ。暮らしの中で感じる趣
落ち着きを感じる和のリビング。
旧家で使われていたケヤキは、梁・柱・鴨居として家族の暮らしを見守ります。
昨今の住宅では「大黒柱」を用いない工法が主流で、とんと見かけなくなりましたが、磨きをかけられた逞しい大黒柱は日本建築にはやっぱり欠かせません!
和風のリビングということで、家族がくつろぐのはソファではなく6畳ほどの小上がり。
掘りごたつでも、小上がりでも好きなところに座れるフリースペースです。
正座ではなく”腰掛けられる“ことが、現代生活にもマッチするのではないかと思います。
大きな空間LDKの造りも現代の生活に寄り添ったこだわりの一つ。
システムキッチンは無機質な印象であることから、この空間の雰囲気を損なわないよう天井から垂れ壁を設置して、ゆるやかに空間を隔てています。
数奇屋造りの伝統的な真壁の和室です。
庭を眺められる雪見障子に、大工の技が光るイナゴ天井の純和風の和室に仕上げました。
板を並べるように張った天井は、乾燥により伸縮することがあります。
それを防ぐために板を重ねて張り、反らないよう稲子形状の木片で固定した天井のことを「イナゴ天井」と呼びます。
真壁の和室:真壁和室と大壁和室ってどんな違いがある?
こちらは仏間として10畳の書院造り(客間)の和室を設けています。
茶室のような、アーチ型をした低い入り口。
床の間・付け書院を設けた遊び心あるデザインは書院造りならでは。
伝統的な真壁の和室で、化粧木材の美しさも感じていただけると思います。
重厚な印象に仕上げた1Fとは対照的に、2Fは白っぽく明るい木材を使った空間になっています。
家族それぞれの寝室やクローゼットなど、プライベートなスペースがあります。
お施主様の強いご要望であった渡り廊下も実現。吹き抜けから自慢の玄関を眺められるようになっています。
階段を登る時には、家を支える棟梁を眺めながら。
前編・後編にわたって古材を使った家づくりをお届けしました。
日本の伝統工法による木造建築は、建て替えやリノベーションにてカタチを変えながら、何世にもわたって暮らしを支えることができます。
きっとお子さんが成長した際にも、引き継がれることでしょう。