古材が見守る新しい我が家

勾配天井と吹き抜けで、上部へ開けた空間。

圧倒的な存在感を放つけやきの化粧梁は、もともと旧邸で使用されていた古材のひとつです。

再利用したいというお施主さまのご希望により、よみがえらせました。

石畳を彷彿とさせるタイルの土間にベンチを据えて、ご近所さんとのお喋りを楽しむことも。

玄関戸を開けた瞬間、目の前に広がる光景に思わずため息が出てしまいそうです。

二階の個室と寝室をつなぐのは、吹き抜け越しに玄関を一望できる渡り廊下。

階下から見上げる吹抜けの迫力も、こうして見下ろす心地よさも、上質な空間があってこそ。

二階の建具や手すりには白に近い色味を用いることで、一階よりも少し優しげな雰囲気となっています。

対面キッチンから一望する、リビングルーム。

小上がりになった6畳の畳スペースは、地袋収納があって、窓には障子の入った、本格的な和室仕様。

建具を入れれば、完全な個室として間仕切ることも可能です。

掘りごたつは、知らず知らずのうちに会話が弾む、家族のお気に入りの場所。

大黒柱と梁は、旧邸の古材を再利用したものです。

楚々とした趣のある、昔ながらの真壁の和室。

日本の伝統に則った数寄屋造りの和室の美しさは、やはり格別です。

イナゴ天井に、ぼんぼり型の照明。障子を開け放てば明るい光が差し込み、障子を閉めれば和紙を通したほのかな光が。

雪見障子を上げて、切り取ったような庭の風景を楽しむのも一興です。

B32-0466